クランキング時の回転認識が不安定な時の調査方法について。

主にアフターマーケットでのご利用において、クランキング時に回転認識が突然ゼロになったり、クランキング中にリセットがかかってしまい、エンジン始動できない場合は、主にノイズによる影響が考えられますので、以下の手順にて調査・対策を実施してください。

  • E-Carb背面の点火信号のコネクタを外して、クランキングを実施する。
    • 回転認識が問題ない場合 → プラグコード、プラグなどを点検・交換してください。
    • 回転認識が不安定なままの場合 → 次に進む。
  • E-Carb背面の噴射信号のコネクタを外して、クランキングを実施する。
    • 回転認識が問題ない場合 → インジェクターを点検・交換してください。
    • 回転認識が不安定なままの場合 → 次に進む。
  • Sensorボタンを2回押して連続検出モードにし、クランクをゆっくり回す。
    • 異常なパルスを検出した場合 → 反射テープの交換・センサー位置の調整をしてください。
    • 異常なパルスが見られなかった場合 → 次に進む。
  • バッテリーチャージャーを外し、クランキングを実施する。
    • 回転認識が問題ない場合 → バッテリーチャージャーを点検・交換してください。
    • 回転認識が不安定なままの場合 → 次に進む。
  • バッテリーから、DC/ACインバーターを使用してE-Carbに100Vを給電する。
    • 回転認識が問題ない場合 → 以降はDC/ACインバーターから給電してください。
    • 回転認識が不安定なままの場合 → バッテリーを交換してください。

E-Carbの機能を一時停止したいとき。

エンジンの点検などの際、E-Carbを起動したまま(IRセンサーを設置したまま)作業を実施すると、IRセンサーがクランクの動きを検知して、燃料噴射や点火が実行されてしまう場合があり、非常に危険です。

この最も確実な回避方法は、E-Carbの主電源をOFFにすることですが、復帰時にPCとの通信のやり直しなどが必要なため、作業効率が下がる可能性があります。

この場合、E-Carb前面の非常停止ボタンを押し、非常停止モード(インジケーターランプが赤点滅状態)にすることで、PCとの通信を維持したままクランク信号を受け付けなくなるため、安全に作業可能かつ容易に復帰可能です。

IRセンサーのエアギャップについて。

赤外線(IR)クランクセンサーは、振動抑制を目的とした軽量化により樹脂で製作されているため、反射板が貼付されているプーリーなどの金属部品と接触すると、容易に破損することがあります。

したがって、スタンドがリジッドではなく、エンジン自体の振動でスタンドの固定がずれてしまう可能性がある場合、センサーとプーリーが接触しないように、プーリーとのエアギャップを十分に確保してください。

目安としては、プーリー表面から10mm程度で、センサー調整モードでシグナルレベルが問題ない状態に設置してください。

また、フレキシブルスタンドなどの場合、振動によりセンサー位置が鉛直下方に下がってしまう場合があるため、予めプーリー下部付近に設置しておくことで、センサーとプーリーの接触を防ぐことが可能です。

VVTの動作確認について。

実機のVVTソレノイドバルブを使用して、吸気バルブ位相の動作を確認する場合、ソレノイド駆動Dutyを徐々に変更する必要があります。

これは、VVT機構の動作が、ソレノイドバルブのニュートラル位置を境として、進角側・遅角側に切り替えられるためで、まずニュートラル位置のDutyを探し、そこから徐々にDutyを上げる/下げることにより、非常にゆっくりと進角/遅角させることが可能となります。

ニュートラル位置は、概ね40~50%程度ですが、ソレノイドバルブの仕様により異なるため、まず、それぞれのバルブに応じたニュートラル位置を探し、上記の操作を実施してください。

また、オプションのタイミングフラッシュライトを使用することで、視覚的にバルブ位相を確認することが可能ですので、VVTの動作確認を確実に実施したい場合は、導入をご検討ください。

暖機にかかる時間について。

E-Carbでは、手動で極端な設定をしない限り、エンジン駆動に必要以上の燃料を噴射しないため、実車に近い暖機時間で暖機が完了します。

これは、過度な燃料を気筒内で蒸発させるための熱が不要であるため、燃焼により発生した熱エネルギーが、そのまま出力および暖機に使用されるためです。

よって、過度な燃料噴射(燃料が濃い状態)で駆動すれば、暖機時間は長くなりますが、これはエンジンにとって良い駆動条件ではないためおすすめできません。