通電時間の分解能について。

インジェクターの通電時間は、対象とするシステムにより異なります。したがって、それに合わせた時間分解能となるように、ベースデータセットに記述されています。

具体的には、

  • ガソリンポート噴射:50us
  • 直噴ガソリン:10us
  • コモンレールディーゼル:10us
  • 直噴ガソリン(簡易駆動):250us

となっています。

これらは設定により変更することが可能ですので、必要であればお問い合わせください。

回転数精度について。

PCソフトに表示される回転数は、E-Carbから送信された回転数(25rpmステップ)から、物理モデルにより求められた数値です。

したがって、若干の誤差を含んではいますが、元になる回転数の精度を下回ることはないため、全域にて±12.5rpm以下となり、特に高速側では一般的な試験システムより高精度となっています。

TESTモードの利用について。

TESTモードは、インジェクターの動作を確認するためのモードであるため、IRセンサーの出力は無視されます。

また、ベースデータセットに応じた気筒数の全てのインジェクターを、ソフトで指定したインジェクター通電時間で各200回噴射するため、エンジン上で実施すると気筒内が燃料で満たされてしまう可能性がありますので、必ずエンジンから取り外したデリバリーパイプおよびインジェクターで実施して下さい。

なお、ディーゼルの場合は、TESTモードで高圧ポンプの制御も実施するため、モーター等で駆動された高圧ポンプを使用し、SCV端子を接続して制御することで、インジェクターの噴射が可能となります。

Flywheel係数の設定について。

フライホイール係数は、フライホイール無しでドライブプレートのみ等で始動する場合、実機のフライホイールもしくはトルコンによる慣性を100として、原状の慣性に相当する値をパーセントで設定するものです。

よって、あまり小さい値を設定すると、点火時期の演算が正しくおこなわれず、始動性の悪化やバックファイヤ等の原因となる可能性がありますので、100~80の間で設定してください。

ただし、ディーゼルの場合は点火が存在しないため、初爆が観察されても吹き上がりが無い(STARTモードが完了しない)場合、~20までの小さな値を使用して問題ありません。

セルモーターへの給電接続方法について。

スターター(セルモーター)の接続を、ブースターケーブルを使用して簡易的におこなう場合、接触抵抗が大きいためクランキング中にノイズが発生し、始動ができない場合があります。

これは、セルやボディとケーブルの接触が点接触のため、電気の通り道がそこで絞られ、極端に小さくなってしまうことによります。

よって、エンジン本体・バッテリーマイナス・E-Carbグランド(BODY端子)が確実につながっていても、この問題が発生する可能性があります。

これを回避するためには、セルモーターへの接続は、車両と同様に丸端子などでしっかりおこなってください。

また、グランド側の接続についても同様に、エンジンボディと端子の接触面積がなるべく大きくなるように、丸端子などを使用してください。